2004年2月号

「うるう年(閏年)なんて・・・」





知っている方もいると思いますが、おいら(T野村)は2月29日生まれ。
そう、4年に1度しか無いという 『うるう年』 の日なんです。



「4年に1歳しか年を取らないからいいね。」
とか
「未成年だから車の運転はしちゃいけない。」
とか
「お酒、タバコ、パチンコは駄目だよ。」
とか言われ、
更には
「だから背が低いんだ。」
とか
「だから大人になれてないんだ。」
とか・・・

色々と無茶も言われたりしてますが、まあ少しは話のネタになってます。

でも 『うるう年ってなんであるのかな?』 って思った事はありませんか?


小さい頃、おいらはとても純粋(?)な子だったので

「僕の誕生日は2月29日で4年に1回しか無いけど、
2月30日生まれの人は何年に1回なんだろう?」


って真剣に考え、その人の事を本気で心配していました。
(もしかしてただの馬鹿?)



そんなこんなでうるう年について色々調べたので、
その話をしてみたいと思います。




◆辞書で引いてみる。
 『うるう年』、漢字では 『閏年』 と書きます。 英語では 『leap year』 と綴り、
 直訳すれば 「跳び越えた,飛躍した(leap)」 「年(year)」 と言う所でしょうか。

 広辞苑で 『閏年』 を引いてみると、

   「閏年(うるう・どし)  閏のある年」 ・・・・・ (ナメとんのかい!)

 仕方が無いので、『閏』 を引いてみると、

    「 (「潤」と書き誤ったところからの訓)
    季節と暦月とを調整するため平年より余分にもうけた暦日・暦月。
    地球が太陽を1周するのは 365日5時48分46秒 だから、その端数を
    積んで太陽暦では4年に1回、2月の日数を29日とし、太陰暦では
    平年を354日と定めているから、適当な割合で1年を13ヶ月とする。」


 ・・・そっか、おいらは 「誤って半端者として生まれた適当な子」 だったのね。(;_;)




◆一年間の基準は?
 そもそも1年って何を基準に決めたんでしょうか?

 これはみなさんがご存知の通り 『地球が太陽の周りを一周するのを1年とする。』
 (どこかのえらい人が)決めました。

 で、どうやって計ったかは知りませんが、地球が太陽の周りを一周する時間を正確に
 計るとその時間は 『365.24219日』 になるそうです。(これを 『太陽年』 と言う。)

 この小数点以下の端数部分 『0.24219日』 が閏年の閏日の根源なのです。




◆グレゴリオ暦って何?
 閏年の事をこれだけで納得してはいけません。何たっておいらの誕生日なんですから。(笑)

  「4年に1回だと365日と1/4で365.25日じゃないの?」 という疑問が湧いてきませんか?

 現在私たちが使っている暦を 『グレゴリオ暦』 と言うのですが、この暦には
 閏年の端数を調整する為に、次の様なルールがあります。

   [1] 4で割れる年をうるう年とする。(4年に1回は閏年。)
   [2] 但し、100で割れる年は平年にする。
(100年に1回は閏年をやめる。)
   [3] 但し、400で割れる年は閏年とする。
(400年に1回は閏年をやめるのをやめる。)

 ここルールから 「4年に1回の閏年だけれども閏年が無い年もある。」 という事になります。
 この事を知らない人は結構多いと思います。




◆2000年は閏年だったよ。
 何だか面倒なルールですが、前回の閏年であった2000年の事を例に考えてみましょう。

 2000年は [1] のルールから、4で割り切れる年なので 『閏年』 になりそうです。
 けれど [2] のルールから、100で割り切れる年なので 『閏年』 をやめる年です。
 けれど [3] のルールがあり、400で割り切れる年なので、やっぱり 『閏年』 にします。
 結局 2000年は 『閏年』 となりました。

 このルールを元に4年毎の表を作ってみるとこんな感じです。
 次は2100年に閏年が無くなる事になります。その次は2200年が無くて、2300年も無くて、
 400で割り切れる2400年は閏年がある事になります。

[1] [2] [3] 閏年 [1] [2] [3] 閏年 [1] [2] [3] 閏年 [1] [2] [3] 閏年
1964年     あり 2004年     あり 2044年     あり 2084年     あり
1968年     あり 2008年     あり 2048年     あり 2088年     あり
1972年     あり 2012年     あり 2052年     あり 2092年     あり
1976年     あり 2016年     あり 2056年     あり 2096年     あり
1980年     あり 2020年     あり 2060年     あり 2100年   無し
1984年     あり 2024年     あり 2064年     あり 2104年     あり
1988年     あり 2028年     あり 2068年     あり 2108年     あり
1992年     あり 2032年     あり 2072年     あり 2112年     あり
1996年     あり 2036年     あり 2076年     あり 2116年     あり
2000年 あり 2040年     あり 2080年     あり 2120年     あり

◆このルールなら大丈夫なの?
 閏年の事をこれだけで納得してはいけません。 何たっておいらの一生の問題なのですから。(笑)
 ちゃんと検証してみましょう。

 [1] のルールだけだと 1年は 365日+1/4日で 『365.25日』 となります。
 でも [2] のルールがあるので 1年は 365日+1/4日−1/100日で 『365.24日』 となります。
 更に [3] のルールがあるので 1年は 365日+1/4日−1/100日+1/400日で 『365.2425日』

 地球が太陽の周りを一周する時間、太陽年である 『365.24219日』
 かなり近い値となりました。




◆端数の差が気になるのですが...。
 『太陽年の365.24219日』『グレゴリオ暦の365.2425日』 の差が気になるあなた。
 そうです、それくらい閏年にこだわって欲しいおいらです。(笑)

 このままだと約3000年で1日のずれが出る計算になるのですが、いろいろ調べて いると、
 次の様にもう1つルールが載っている文献もあります。

   [1] 4で割れる年をうるう年とする。(4年に1回は閏年。)
   [2] 但し、100で割れる年は平年にする。
(100年に1回は閏年をやめる。)
   [3] 但し、400で割れる年は閏年とする。
(400年に1回は閏年をやめるのをやめる。)
   [4] 但し、3200で割れる年は平年とする。
                    (3200年に1回は閏年をやめるのをやめるのをやめる。)

 このルールを加えると 1年は365日+1/4日−1/100日+1/400日−1/3200日で
  『365.2421875日』 となり、太陽年の 『365.24219日』 とほぼ同じになります。

 これ以上の端数については・・・・・自分で考えてみて下さい。
 『あなたがいつまで生きていられるか。』 という事も含めてね。(笑)




ー 結局 ー
 
んで、結局の所、何が言いたいかというと、

『4年に1回しか無いおいらの誕生日を盛大に祝ってくれー!』

 って事です。(笑) まあそこまでは言いませんが、せめて

『 おいらという人間がいる事を4年に1回は思い出してやって下さい。 』