2004年6月号

「初めての犬連れキャンプ」


この春、大岳キャンプ場にて初めての犬連れキャンプをしました。昨今、この犬連れキャンプが流行ってきており、次第に犬連れOKのキャンプ場も増えてきております。
僕自身とても犬が好きなのですが、これまで飼ったこともないし、家庭事情で飼うことも出来ません。
一緒にキャンプがしたい・・・その願望が現実となりました。

最初に断っておきますが、どうやって犬をキャンプ場に連れていくかなどは、直接関わった飼い主ではありませんので触れないこととします。
犬が常にそばにいてくれるキャンプというものを僕がどう感じたか等をお話しします。

大岳キャンプ場の全景

ペル(実名)。
ダックス系の♂、7、8才

渓流にある人口滝。そこに連れてくと・・・

足がすくんじゃったかな?

ボールが大好き

一生懸命にボールを追いかける

最初はもちろん初対面なのですぐに寄ってきてくれることはなかったのですが、このペルはなんといってもボールが好き。(ボールを好きじゃない犬なんているのだろうか?)
キャッチボールをしていると必死になってボールを追います。とても楽しそうにボールを追うので、こっちまで嬉しくなってしまう。(笑)
そうやって一緒に遊んでいるうちに打ち解けていきました。

おなかが空いたので白パンを食べる

「よーし、よし!」・・・なでてみる

暗くなってちょっと不安?

夜になり、辺りが暗くなってくると次第に気温も下がってきます。特に地面は冷たくなる。犬は寒くはないのかな?と思い、足を触ってみると案の定肉球は冷たくなっている。
ペル自身はあまりそんなことを思っていないのかもしれないけど冷えちゃいかんと思い、足を暖めてやろうと僕の膝の上に乗せました。
すると膝の上で最初は右に向いたり左を向いたり、いつもと違う視点から辺りを見回しているのか、それとも膝の上での足場を確かめようとしているのかしきりに動いていました。

ようやく落ち着いたのか、腰を下ろします。次第に僕の腕に自分の頭を委せて寝てしまったようだ。暖かくなって安心したのか、昼間にボール遊びをしすぎて疲れたのかな?すごくかわいく思える一瞬。

僕の膝の暖かさもペルに伝わっているだろうけどそれよりもペルから伝わってくる暖かさが僕自身に心地よく感じられる。自分たち以外の人は誰もいなくて、街灯さえもない山の中だけど寂しくない。人と一緒にいるのとは違う感覚・・・なんだろう?共にこの場所に生きて存在しているんだというとても暖かい気持ちが流れ込んで来ました。

しかしいきなりペルが立ち上がり、暗闇の彼方をじっと凝視。・・・
「ワンワンワン!」 え?何?何かいるの???
僕がそちらを見ても何も見えません。そして僕のTシャツの裾をくわえて何かから遠ざけようとするような仕草。
どうしたの?こっちに来いって?
しばらくしたら治まりましたが、いったい何だったんだろう?動物?それとも他の何か???犬や動物には人間には見えないものが見えると言います。
・・・そういうことだったのかなぁ?僕も少しはそういうの感じることは出来るんだけど今回は全く感じませんでした。

でも何かから僕らを守ろうとしてくれたペルは偉いなぁ!

よくドッグショーや展示会などに行くのですが、あそこの犬たちに会ってちょっと寂しい気持ちも味わってたんですよね。犬たちは僕のことを見てくれたりしないんですよ。見ているのはそこの従業員の人のことだけ。所詮僕は突然急に現れた一般客でしかないし、世話をしてくれたりご飯を食べさせてくれる従業員の方を買主だと認めているんですよね・・・そりゃそうなんだけど・・・

今回、ペルと信頼感を深め合って、僕が歩くとペルも後からついて来たり「膝に乗せてー!」って僕の足にまとわりついてくるのは嬉しかったですね。やっと犬と心を通わせあうことが出来ました。

24時間ずっと犬と一緒にいて、お互いの信頼感を深めることの出来るこの犬連れキャンプ場・・・同じ動物として自然の中で共存していることを改めて実感させてくれます。なかなかに貴重な体験でした。

またやりたいね!