2004年9月号

「恐怖の館 in 琵琶湖」


僕は大学時代、京都に住んでいたこともあって、ツーリングをするといえば真っ先に「琵琶湖一周!」が頭に浮かぶほど琵琶湖フリークでした。さて、大学卒業間際の平成3年3月、念願の中型バイク、「HONDA VT250 SPADA」を購入しました。新車を買ったならまずすることは慣らし運転ついでに琵琶湖を一周してくること。早速琵琶湖に出かけました。

・・・あんなひどい体験をするとは思いもしないで。


琵琶湖を一周するならいつものように時計回りです。蓬莱のあたりから琵琶湖沿岸に出て、そのまま左折・そして北上。近江舞子を過ぎて国道を行くと、そう・・・それはあるのです・・・

恐怖の館!!!

上のイラストは僕の想像で描いたものです。大体のところはあってると思いますが細部はきっと間違えているでしょう。白髭神社のすぐ近く、国道沿いにあります。きっと行ってみるとすぐにわかりますよ。

この恐怖の館(命名、中川A)はまさに恐怖です。駅から歩いて行けるような場所じゃないし、付近に何も店など無い。人家もまばら。どういう了見でここにマンションなど建てたのか全くの不明です。当然のようにその当時、誰も人は住んでいなかったようです。

2階以上はマンションの部屋で、1階のみが無人販売機コーナーになっています。誰も住んではいないのですが、国道沿いにあるということもあるせいか、しょっちゅう車が止まって自動販売機で何かしら購入していきます。
清涼飲料水が主ですが、カップヌードルの自動販売機もあります。一度カップヌードルを買ったことがあるのですが、なぜか箸・フォークが置いてなく、泣く泣く食べるのをあきらめた経験もあります。

・・・一番驚いたのはなぜかサンドイッチまで売っているのです。どう見てもお手製のサンドイッチで、どこかのおばはんが作ってラップで巻いて自販機に入れるのでしょう。しかしいつ作ったものなのかははっきりしませんのでとても怖くて食べられません。

このように僕は何度となくこの恐怖の館に立ち寄っているのですが、今回は初めて一人でそこに立ち寄ることとなりました。

時間はまだ午前中でした。外はもちろん明るいのでそれが唯一の救いだったのかもしれません。1階に入り、ジュースを買って飲んでいました。・・・すると背後で何やら人の気配。恐る恐る後ろを向いてみると一人の、年は50歳くらいでしょうか、どう見てもまっとうな生活をしているとは思えない、薄汚れたおっさんが立っているではありませんか。

僕は驚いたものの何も無かったようにジュースを飲み続けていました。するとそのおっさんは妙な動きを始めたのです。

ズボンのベルトを外し・・・
チャックを下ろし・・・ズボンを下ろし・・・パンツを脱いで・・・

うげーーーっっっ!!!

「や、犯られる!!!」 僕は一瞬「死」を覚悟しました。

しかし覚悟したとはいえ、僕は大学卒業を間近に控えた、これから意気揚揚と世間の荒波へと乗り出そうとする、期待と不安の入り混じった若き青年です。こんなとこでわけのわからんおっさんの手にかかって死ぬべき人間じゃあない!
し、死にたくない!死ぬ前にもっとやりたいこともあったんだ!あれもしたいこれもしたい・・・これまで生きてきた思い出がフラッシュバックのように頭を駆け巡ります。

そしてそのおっさんの口から発せられたものは・・・

おっさん「・・・どーも」

・・・「ど、どーも」 僕も思わず挨拶をしてしまいました。そしてそのおっさんは1階にあるトイレに入っていきました。どうやら用を足すのが目的でズボンを脱いだようです。だからといって人のいる前で下半身全裸になる必要があるのか!!!???オレが男だったから良かったようなものの、女の子だったらその場で卒倒しとるぞ!!!???

僕はそのおっさんがトイレから出てきてまた顔を合わすのが嫌なので速攻でその場を離れました。

あのおっさんは一体なんだったのでしょう・・・そしてあの恐怖の館は今もあの場所に建っているのでしょうか?僕ならたとえ家賃がタダであってもあそこには住みたくはありません。あのような謎のおっさんが徘徊し、他に住民もいなく、夜間は暴走族などの溜まり場になっているのかもしれません。無料水洗トイレがあるのでトラッカーの憩いの場なのかもしれません。

そして何より上階の誰も住んでない部屋の窓から何かが下を覗いているような気もしました。そんな場所なのです。

どなたかこの建物を知ってる方いませんか?そして是非・・・行ってレポートください。何か不都合な事態に陥っても当方は感知いたしませんが。(恐)